10月半ば、「タンポンなど生理用品には〈生活必需品〉の税率5.5%は認められない」という決定が、国民議会の予算審議会で下された。生理用品の付加価値税TVAは〈通常税率〉20%のままとなった。
新聞は2,1%だがネット新聞は20%、ソーダ類が〈生活必需品〉税率5,5%、切り花や植木は10%だが花束は20%など、TVAの税率は分かりにくいものが多い。
「タンポン税」引き下げを訴える団体Georgette Sandは、同じ経歴の男女間でも女性の収入は約27%低く、女性の生活必需品にTVA20%を課すのは不平等を拡大すると訴え、賛同者1万7千人の署名を集めた。近頃は、〈tax rose/woman tax 女性税〉も話題になっている。これは、例えば女性消費者を狙ったカミソリは「女性っぽい」マーケティング展開で「男性用」カミソリより価格が高く設定され、女性の出費を増やしているという、政府も調査に乗り出している懸案だ。
この「タンポン税」論争で一躍時の人となったのがエッケー予算担当相だ。議会で「(TVAの話になると)テーマパークや洞窟の入場料など、審議が紛糾する」と、月経から「洞窟」に言及したことが性的なほのめかしだと嘲笑を買った。「男性もひげ剃りムースに20%のTVAを払っている」と言い、「無精髭でも外出できるが、月経時の女性は生理用品を使わずに外出できない。月経を理解していない」と引下げ派の怒りを買う。女性蔑視だと非難が激しくなるなか、「土曜、買い物に行くのが好きだ。私には娘が3人おり、それぞれの(生理用品)のサイズやタイプまで知っている」と弁明しようとし、さらに苦笑を買ってしまったのだった。(集)