草木がいっせいに芽吹いて葉を茂らせ、花が咲き、動物の活動が活発になる春にふさわしい、生命力を感じさせる絵本を2冊紹介。(し)
1 Raymond rêve
春が来て、2匹のカタツムリが恋に落ちて生まれたのがレイモン。想像力豊かなレイモンは、ヘビや羊やドラゴン、リンゴやキノコ、果ては宇宙人になることを夢見るのだが…。コンピュータグラフィックを駆使した芸術性の高い絵で人気のスイス人作家アンヌ・クロザの作品。カタツムリがさまざまな形に変化するのがとてもユーモラスだ。
2 Grosse légume…
小さな緑の虫がネギ、トウモロコシ、ナスなど次々と野菜を食べる。食べるたびに発する叫び声(?)や言葉がおもしろくて、読み進むにつれて笑いがあふれてくる。幼児が楽しみながら野菜の種類を学べる上に、最後に鶏に食べられてしまうという植物連鎖の教えまである。
Jean Gourounas:Editions du Rouergue 2003/2007 11.5€/5.5€ 2歳から