パリ控訴院は2月17日、クレディ・リヨネ銀行(CL)問題でベルナール・タピ氏に4億ユーロの賠償支払いを命じた2008年の民間調停機関の判断を見直すことを認めるとの判断を下した。控訴院は同調停機関の判断をいったん撤回させ、改めて9月末にその判断が正しいかどうかを審理する。この件は、アディダス売却をめぐるタピ氏とCLの係争を終結させるために、当時のサルコジ政権が民間調停機関に同件を託し、その結果、倒産したCLの資産を受け継いだ資産売却コンソーシアムが公的資金から4億ユーロをタピ氏に支払うことが決まったもの。その後、その調停機関の調停員3人のうち1人がタピ氏の弁護士から金銭を供与されていた疑惑が発覚し捜査中だ。サパン財務相は、疑惑の可能性が認められたとして控訴院の判断に満足していると発言した。