運輸機器・エネルギーのアルストムの取締役会は6月21日、エネルギー事業を米ゼネラル・エレクトリック(GE)に売却することを決定した。ただし、国策に関わるエネルギー部門を外国企業が保有することを避けたい政府は、アルストムの筆頭株主(29.4%)ブイグから20%を1株35ユーロで買い取ることでブイグと22日に合意。GEはアルストムのエネルギー部門の大半を73億ユーロで買い取るが、アルストムと折半で原発の蒸気タービン、再生可能エネルギー分野で3つの合弁会社を設立する。こうして国はエネルギー部門の一部を所有するとともに、アルストム本体の筆頭株主に。4月にGEのオファーが報じられて以来、政府は独シーメンスによる買収案を支持した。しかし16日にシーメンスと三菱重工の共同オファーが明らかにされた後、GE支持に回った。