雇用と失業の期間が交互になる失業保険制度の恩恵を受ける「アンテルミタン」が6月16日、全国で同制度の変更に反対して、一斉にデモを行った。パリで1万人、マルセイユで2000人参加し、劇場公演やフェスティバルが中止されるなどの影響が出ている。この抗議運動は、経営者団体とCFDTら3労組が3月に合意した新失業手当給付協定を国が認可することに抗議している。失業保険率を2ポイント引上げ、失業手当が出るまでの期間が長くなることが主眼だ。政府はいくつかの措置の実施を延期するなどの打開案を探っている。アンテルミタンはテレビ、映画、演劇界などの芸能人、技術者に多く、1989年の5万人から2013年には25万人に増加し、失業保険の赤字も膨張し続ける。