緑豊かな戸外に集う優雅な男女を描いて、「雅びな宴」というジャンルを確立し、18世紀フランス美術界の寵児となったジャン=アントワーヌ・ヴァトー(1684-1721)。ルーヴルの有名な『シテール島への巡礼』は、ベルリンにももう1枚ある。どちらが先に描かれたのか。シテール島から帰って来たのか、これから行くところなのか。こうした疑問を解明しようとする研究者のビデオも面白い。ヴァトーの影響を受けてこのジャンルを引き継いだフランソワ・ブーシェ(1703-70)、ジャン=オノレ・フラゴナール(1732-1806)らの作品は、まとめて見ると各自の個性の違いがわかり、発見がある。7/21迄(無休)。
Musée Jacquemart-André :
158 bd Haussmann 8e