誰かが踊る姿は、見ていてこちらの心も踊らされる。だが今回は、美しいダンス鑑賞に飽き足らず、一歩進んで、踊ることを選び取ったダンサーたちの内面世界までをも垣間見られそうな、豊かなドキュメンタリー作品を紹介したい。大人も子どもも夢中になりそう。
①Graines d’Etoiles
創立300年を迎えたオペラ座の名門バレエ学校の一年にカメラが密着。8~18歳の130人が、明日のエトワールを夢見てレッスンに励む。寮生活をしながらバレエ一筋に捧げられた青春。子供たちのひたむきさと強い意思、しなやかな肉体に目が釘付け。監督はフランソワーズ・マリー。8歳~。
②Les Rêves dansants, sur les pas de Pina Bausch
今は亡き、ダンス界の巨星ピナ・バウシュが、1978年の代表作「コンタクトホーフ」を、ダンス未経験のティーンを集めて再公演に挑んだ。戸惑いまじりで舞踏に出会う子どもたちは、踊りを通して自身と向き合い、やがてステージで輝きを放つ。監督はアン・リンセルとライ
ナー・ホフマン。8歳~。
③I Am A Dancer
パリ・オペラ座のディクレターとして活躍したロシア人のカリスマダンサー、ルドルフ・ヌレエフ。彼がエイズで逝って20年が経過したが、DVDには、彼の優美な舞いや練習中の素顔がいっぱいに詰まっている。ふた回り年上の姉さんパートナーともいえる、マーゴ・フォンテインとのペアはため息もの。監督はピエール・ジュルダン。10歳~。
Jour2Fête 14,10€
Tamasa Distribution 16.95 €