ルワンダ虐殺(1994年)に関するフランス初の裁判が2月4日にパリ重罪院で始まった。裁かれるのはハビャリマナ=ルワンダ大統領の側近だったパスカル・シンビカングワ被告(54)で、虐殺を推進する役目を果たしたとされる。被告は2008年に仏領マヨットで文書偽造罪で逮捕された。偽名を使っていたが、虐殺に関与したとしてルワンダから指名手配されていることが判明し、パリに移送された。フランスはフツ族系のハビャリマナ大統領を支援していた関係から在仏の虐殺加害者をこれまでルワンダに引き渡していない。今回裁判が実現したのは、「ルワンダのための原告集団」などが裁判を求めて政府に働きかけたこと、ツチ族系の現ルワンダ政権とフランスの関係が改善したため。裁判は6〜8週間続く。
