フィンランドといえば、ムーミンはもちろん、マリメッコやヨハンナ・グリクセンのような北欧デザインや、映画監督アキ・カウリスマキなど、我々にはなじみ深い。最近では、在日フィンランド大使館の発信するツイッターがとても面白いと評判になるなど、遠いようで近い国。
しかし一方、料理はどうも評判が良くなかったらしいが、はたしてパリのフィンランド料理店はどうだろうか?
まずは、ラッカ Lakkaというホロムイイチゴ(クラウドベリー)のリキュールと白ワインのカクテル(13€)。
前菜にはトナカイ肉のハムViande de renne Lapon(15€)と、湖で獲れる魚ムイックMuikkuのくん製(10€)を。トナカイのハムはしっとりと柔らかく、深みのある味わいで塩加減もちょうどよく、とても美味しい!ムイックは期待していたよりも小ぶりで、淡白な味。トナカイもムイックも少々高めだけれどぜひ試したい。
メインには、伝統料理のミートボール(16€)。 ナイフがいらないくらい柔らかく、肉汁を使った濃い味のソースをかけないのがフィンランド風。さっぱりしていてペロリと完食できる。ラップランドのビール、ラピン・クルタLapin Kultaとも良く合う。もう一品北欧らしいのが、スモークサーモンのグリル、ジャガイモのグラタン添え(18€)。厚い切り身にじっくりと炒めたキノコのソースが添えられ、カボチャとニンジンのピュレもついてボリューム満点。フィンランド料理が美味しくないと言われていたのは、どうやら濃い味が好きな人たちの意見のようで、われわれにはちょうど良い塩梅(あんばい)でとても美味しい。
そして忘れてはならないのは、フィンランドの名物ウォッカ、コスケンコルバKoskenkorvaで「キッピス!(乾杯)」。体の芯からホカホカに。料理と旅が大好きというオーナー、エステルさんのさわやかなサービスにも心が和む、常連になりたいお店。(高)
フィンランド料理−Estelle’s Café
Adresse : 47 rue Léon-Frot, 75011 parisTEL : 01.4024.0124
10h-15h/19h-22h。日休。