違法な養子縁組と詐欺行為で訴えられた慈善団体「アルシュ・ド・ゾエ」のメンバー6人に対する裁判が12月3日に始まった。この事件は、2007年に内戦中のスーダン・ダルフール地方の戦争孤児をフランスで養子縁組させるとして、同団体がフランスの358家族から各数千ユーロの謝礼を受け取っていた。しかし、ほとんどの子どもはチャド人で、孤児でないことが判明。103人の子どもを飛行機に乗せようとしていた団体メンバー7人を含む関係者16人がチャドで逮捕された。メンバー6人はチャドで懲役8年の有罪判決を受けたが、フランスとチャド両政府の合意により、12月にフランスに送還。チャド大統領は08年3月に6人を恩赦したが、今でもチャドの子どもたちの家族に仏政府が600万ユーロの慰謝料を支払うことを求めている。