●Cendrillon
〈Festival d‘automne à Paris〉の目玉は、コンテンポラリーダンスの女王マギー・マランだ。パリ各地の劇場で、日本の舞踏を彷彿(ほうふつ)させる出世作『メイB』など計7演目。リヨン・オペラ座バレエ団に振り付けた『Cendrillon シンデレラ』は、ダンサー全員が能面風の仮面をかぶって踊る異色作。表情が見えないからこそ、身体表現がすべてを語り、童話の奥に潜む深層心理、「人間のエゴイズム」があぶりだされる。
12/6〜8。
Maison des arts de Créteil : 1 pl. Salvador Allende 94000 www.maccreteil.com
●West Side Story
このブロードウェイミュージカルの金字塔、ナタリー・ウッドとリチャード・ベイマー主演の映画をご覧になった方は多いはず。ギャング集団の抗争の犠牲になる男女の悲劇を描いた現代版『ロミオとジュリエット』。バレエからショーダンスとバラエティに富んだ踊り、異なるジャンルを巧みに組み合わせた音楽。底抜けの明るさと同時に紙一重のカオス的な悲哀感が、ジェームス・ロビンスの振り付けの持ち味だ。
10/26〜2013年1/1。18.5€〜80.5€。
Théâtre du Châtelet : 1 place du Châtelet 1er http://chatelet-theatre.com
●Le Lac des Cygnes
モスクワバレエ団による、『くるみ割り人形』同様、世界で最も愛されるチャイコフスキーの傑作『白鳥の湖』。ジークフリード王子とオデット姫の恋の行方をめぐって織りなされる物語は、ヌレエフの独創的なビジョンにより、悲劇で終わる。盛り上がるストーリー、衣装や舞台の美しさ、ロマンチックな音楽、ロシアの正統派スタイルと、見事なテクニックで、うっとりするような踊りを見せてくれるだろう。(咲)
10/28、11/1、12/2,3。35€〜69€。
Palais des Congrès de Paris : 2 place
Porte Maillot 17e www.viparis.com