鉄鋼大手のアルセロール・ミタル(本社ルクセンブルク)のフロランジュ製鉄所(モーゼル県)の労組が、現在操業を停止している2つの高炉の操業再開を要求して抗議運動を続けている。労組は2月20日から役員室を占拠、3月5日からは製鉄所への出入りを一部封鎖し、資材搬入や製品出荷を妨害。封鎖や占拠は7日に警察によって強制解除された。サルコジ大統領は1日、高炉を維持するために、政府の要請に応じて同社が200万ユーロの投資を行うと発言したが、同社経営陣は「景気が回復したら」という条件付きであると訂正。労組は大統領の空約束を非難して3日、モーゼル県エバンジュ駅周辺の線路を数時間にわたって占拠した。同製鉄所の2つの高炉はそれぞれ2011年6月と10月から停止しており、約2500人が労働時間を削減されている。労組は大規模な解雇があることを危惧している。