パリ商事裁判所は1月10日、昨年11月16日に会社更生手続きを開始していた英仏海峡フェリー運航会社「シーフランス」の会社清算を決定した。同社の従業員労組(CFDT系)が協同組合を結成して事業を引き継ぐ案は財源が確保されていないとして退けられた。シーフランスの親会社であるフランス国鉄(SNCF)に社員1人当たり5万?6万ユーロの補償金を出させ、それを資金に協同組合を結成することを政府はすすめていたが、労組CGT系社員に反対され、実現は難しいと判断された。10日時点で、ルイ・ドレフュス・アルマトゥール(LDA)社が社員800人のうち300人を雇用して事業を一部継続する案、ユーロトンネル社がフェリーを買収して協同組合を支援する案、SNCFが従業員500人を引き取る案が救済案として挙がっている。