チーズの王様と言われるブリ・チーズ。その生産地モーはパリから近い。クセのないまろやかな風味の白カビチーズは、歴代の権力者からも熱狂的に愛された。ブリは6種類あり、その中で直径約35センチと一番大きなサイズのものがブリ・ド・モーbrie de Meaux。毎週土曜日に開かれるモーのマルシェには、AOCに指定されている、ガノーさんの作るチーズを求める人々が列をなしている。こだわりは、やはり原料となる牛乳。ブリは無殺菌の生乳から生産されるため、良いエサを食べて、のびのびと育った健康な乳牛が欠かせない。熟成3週目のものから市場に並ぶが、数カ月から1年も熟成されたものもある。ごく薄くスライスしたブリをバゲットにのせ、軽くトーストすれば、ワインもすすみ、「モー」たまりません。
モーのマルシェは毎週土曜日の夕方まで。
ガノーさんの店は大人気なので、早めに訪れたい。16h30からは、創業115年のガノーさんのカーヴ見学が可。参加費4€。(高)
● Moutarde de meaux
マスタードといえばディジョン産を思い浮かべる人が多いが、モー産のマスタードも名高い。以前は、モーの近くには採石場があり、カラシの種を挽くのに適した石臼(いしうす)が生産されていたのだ。ディジョン産とは違ってモー産は、粒が残っていて、柔らかい辛さ、まろやかでこくがある。もちろんステーキに添えてもいいが、ソースに加えるのに最適。コルク栓をロウ付けしたかわいいポットはお土産に最適。コニャック入りのムタルド・ロワイヤル(右)も贅沢。(高)
●近くておいしいモーの町
モーは、地質学的に良質な土壌を持ち、穀物の生産や牧草地に向いている。市場は豊かな農畜産物にあふれている。ブリをはじめとする各種チーズはもちろん、ここでしか味わえない新鮮な牛乳やフロマージュ・ブランは見逃せない。マスタード、ハチミツなども絶品。
市街を通り抜けるマルヌ川沿いには豊かな自然のパティ公園があり、散歩やスポーツに最適。郊外には素晴らしいゴルフ場もある。
◆Gare de l’EstからMeaux行きで約40分。だいたい30分おきに電車がある。片道7.1€。駅をおりて、目の前のマルヌ川を渡ればすぐにマルシェに到着する。車で行くなら、ガノーさんのカーヴへも楽しいドライブコース。(高)
◆Office de tourisme(観光局)
1 place Doumer 77100 Meaux 01.6433.0226
www.ot-meaux.fr
Fromagerie Ganot
Adresse : 26 Rue du Commandant Berge, Meaux , FranceTEL : 01.6022.0609
URL : http://www.fermes-brie.fr