2つの大きなターブルドット風のテーブルと、カウンター隅には生ハムやエスプレットの唐辛子などが吊り下げられていて、バスクの雰囲気たっぷり。この店のウリは黒板いっぱいに書かれたタパス料理だ。タパスといっても、スペインのそれとはちょっと違い、豚肉やカモなど、フランス南西部ならでは素材を生かしたラインナップ。12時から23時までノンストップ営業なので、カフェとしても利用できるし、お腹のすき加減に応じた料理にいつでもありつけるのはありがたい。小皿料理と訳されることの多いタパスだが、ここのはボリュームもたっぷり。とはいえ、きちんと食事がしたければ、日替りメニュー〈16€〉から選ぶべし。例えば、水曜はカモのコンフィ、木曜はガスコーニュ豚のグリルなどそそられる料理ばかり。さらにはブドウの木でグリエしたカモ(19€/人)など複数でシェアすることを想定した料理もあり、大勢でわいわいと料理を囲みたい。友人と二人。タパスメニューから頼んだイバイオナ豚のスペアリブ〈10€〉は、想像通りのジューシーな肉が満喫できる。ワタシ的にはアメリカ風のBBQソースが少々甘すぎるかなとも思ったが、肉自体がおいしいので許せてしまう。
シピロンという小イカのフライ(11€)は、バスク地方の木靴でサービス。ニンニクとちょっぴり唐辛子が効いておつまみに最高だ。本日金曜の日替り、ガルビュールは、キャベツやニンジン、白インゲンのスープに、カモのコンフィやソーセージ、豚の三枚肉が加わったアツアツの煮込み。野菜スープに肉の旨味が加わって文句なくうまい。ワインに合う料理ばかりなので、お供に選んだ軽めのガスコーニュ1/4ピシェ(9€)はあっという間になくなった。ホワイトチョコのムースとキウイのガスパチョなど、オリジナリティあふれるデザート(7€)も見逃せない。唯一の心残りは、隣のテーブルの人が頼んでいた生ハムとブルビチーズの串焼き(8€)がとてもおいしそうだったこと。次回は絶対にコレを頼まねば。(里)
DANS LES LANDES...MAIS À PARIS
Adresse : 119bis rue Monge , 75005 Paris , FranceTEL : 01.4587.0600
日月休。