安くてうまい、というとどうしても中華やインド、といったエスニックになってしまうけれど、フレンチだったらここ。シェフのフランソワさんは、「1月から一品が10€になってしまった」と申し訳なさそうだが、7年間値上がりなしだったんだから当然です。食後にコーヒーを飲んで11€、それに厳選されたワインがいずれもグラスで2.6€です。
近所の普通の、どちらかというと酔っぱらいの人たちと、なぜか(隣りのサントワーヌ病院のインターンや看護婦とボクらは推定しているけれど)美人にあふれています。その日替わり10€のメインがボリュームたっぷりなので、アントレはなし。「カーン風トリップ(胃袋)を食べてほしいな」とフランソワさん。「カルヴァドスと白ワインでじっくりと煮込んだんだ」。ボクは,痛風の発作のリスクなんて無視して迷うことなくそれ。臓物苦手な友人は海の幸のラザーニュ。ワインは、英国人がフォジェールで造っているという赤。これは、新年の乾杯だったので1本とりました(15€)。湯気を立てながら出てきたトリップは、どこまでもとろけるように柔らかく、白ワインやカルヴァドスの風味が引き立つように薄味なのがみごと。ゆでジャガと混ぜ混ぜしながら味わう。海の幸のラザーニュも、真ダラやムール貝やホタテがたっぷり入っている。そして赤ワインのまろやかさがうれしい!(真)
La Liberté
Adresse : 196 rue du Fbg St-Antoine, 75012 Paris , FranceTEL : 01.4372.1118
食事は月〜金の昼のみ。