ナンシー、甘いもの探索。
Visitandines de Nancy
おいしく焼くのはプロの腕と「型」!
グウィズダックさんの店のウィンドーにはロレーヌ地方最高ブリオッシュ賞に輝いたクグロフ、ミラベルのリキュール入りスポンジケーキ「ガトー・ロレーヌ」などが並ぶ。この、ロレーヌの紋章でもある「ロレーヌ十字」が砂糖で描かれたガトーは、グウィズダックさんの創作だ。
もう一つ有名なのが「ヴィジタンディーヌ」だ。ヴィジタシオン修道会のシスターたちが作っていた小麦粉、バター、卵白、アーモンドパウダー、砂糖で作る焼き菓子。「昔はどの菓子屋でも作っていましたし、私はレシピを隠したりはしませんよ!みんな家でおいしいお菓子を作りたいでしょ。ほら、写真を撮りなさい!」と材料の分量が書かれた紙をこちらに向けてポーズ。おいしさの秘訣は10年ほど骨董市に通って集めた鉄製の型。これを使うことで表面はカリッ、中はしっとりと焼けるのだそうだ。
Boulangerie-Pâtisserie Gwizdak:
19 rue Raugraff 54000 Nancy
gwizdak.fr
【特集 ナンシーの甘い誘惑】
〈その1〉 ナンシー銘菓マカロン。
〈その2〉「サンテーヴル」製法を知る、唯一の菓子職人。
〈その3〉「ヴィジタンディーヌのレシピ、公開します!」
Le Grand Hôtel de la Reine
スタニスラス広場を見下ろす広間で朝食を。
「フランスで最も美しい広場」と称されるスタニスラス広場に面したホテル・ド・ラ・レーヌは、ウィーンからヴェルサイユへ嫁ぐマリー=アントワネットが旅の途中、1770年5月9日に泊まった場所。彼女の父親はナンシー生まれのロレーヌ公だったフランツ一世。同公はハプスブルク家のマリア・テレジアと結婚しロレーヌ公国を手放したが、マリー・アントワネットにとってロレーヌは祖先の地だ。
このホテルの2階の広間で優雅な朝はいかがだろう。宿泊客でなくても朝食をとりに行くことができる。近い将来、超高級ホテルになるらしいから、今のうちに楽しんでおこう。スタニスラス広場は、ユネスコ世界遺産に登録されて40年。昨年の「フランス人の最も好きなモニュメント」人気投票では一位になった。
Le Grand Hôtel de la Reine :
2 Place Stanislas 54000 Nancy Tél : 03.8335.0301
ビュッフェ式朝食月〜土 : 7h-10h30 / 日 : 7h30-11h 22.50€
www.hoteldelareine.com
取材協力 :
Destination Nancy
Agence Régionale du Tourisme Grand Est