シャトレ広場すぐ近くにあるサン・ジャックの塔が、今年もガイドツアーを再開(11月12日まで)。国の歴史的文化財に指定されているほか、サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路の出発点としてユネスコ世界遺産にも登録されている塔だ。
実は塔として建てられたものではなく、中世に勢力を誇った肉屋同業組合が建てた教会サン・ジャック・ドゥ・ラ・ブシュリー(肉屋の聖人ヤコブ:下の版画)の本体が革命時に没収され、1797年には採石場として売られ破壊されたが、鐘楼部分だけが残ったものだ。
1836年からパリ市のものとなり、19世紀末には建物内部に気象観測場が設けられたのが、そのまま保存されている。最上階は高さ52メートル。セーヌ川、近くのポンピドゥ・センター、エッフェル塔、修復作業中のノートルダム大聖堂……と、360°のパリのパノラマが楽しめる。
塔最上階には、聖ヤコブ像、天使、ライオン、牛などの石像。しかし階段は300段あるので、10歳未満の子どもや心臓に問題のある人は不可となっている。
伝説では、ブレーズ・パスカルが1648年にこの塔の上で空気圧の実験をしたとされていているため(よそにも同様の場所があるのだが)、「パスカルゆかりの地」としてパスカルの像が塔のふもとに立っている。
見学は11月12日(日)まで。
毎週、金・土・日の10h-17hまで、1時間ごとに見学ツアーが出る。
所要時間は約1時間。
予約制 https://boutique.toursaintjacques.fr/
12€/10€(18歳未満、学生)
Tour Saint-Jacques
Adresse : Square de la Tour Saint-Jacques, 75004 Parisアクセス : Châtelet / Hôtel de Ville