ヴィクトールとシャルリーの若き二人のプロデュースで話題を呼んでいるブラッスリー。テラスは、駐車スペースに張り出した4人がけのテーブル、そして歩道に並ぶ1~2人用の円形テーブルなど、計70席あり、訪れた人すべてがテラスを満喫できるシチュエーションが素晴らしい。
前菜にはウッフマヨ(ゆで卵のマヨネーズがけ。2€)を頼みたい。農家産の新鮮な卵に、ヴァル・ド・ロワール地方のル・ペルシュ産のマスタード入りマヨネーズ。シンプルにおいしくて嬉しくなる。特筆すべきはパン。ご近所に2軒のレストランを持つティエリー・ブルトンさんの店の田舎パンで、噛みしめるたびに豊かな香りを感じる。温かなパンの薄切りは、紙袋入りで個別に給仕される衛生的な配慮も気が利いている。
メインには牛肉のハラミ(hampe)のステーキ(15€)を選んだ。エシャロットとタラゴン、パセリたっぷりのベアルネーズソースで、オーベルニュ地方のサレルス産の牛肉の旨味を心ゆくまで味わった。最近はあまり見かけないマッチ棒並みに細切りされたフライドポテトの食感も新鮮。ワインは気の置けないコート・デュ・ローヌの赤をグラス(6€)で。
シメはココで食べたいデザートナンバーワンのパリブレスト(8€)。ヘーゼルナッツの粒入りのクリームにとろっと流れ出るプラリネソースは、有名パティシエ、フィリップ・コンティチーニ氏のレシピにインスパイアされたもの。甘さを控えた軽いクリームだから、食後のデザートとして間違いなし。
クラシカルなビストロ料理ながら、地方から品質のいい素材を取り寄せ、丁寧に仕上げて、リーズナブルに提供している姿勢に好感が持てる。(里)
Brasserie Bellanger
Adresse : 140 rue du Faubourg Poissonnière, 75010 ParisTEL : 09.5400.9965
アクセス : M° Barbès Rochechouart / Poissonnière
URL : http://victoretcharly.com/brasserie-bellanger
10h-0h 無休 (予約不可。シャルキュトリなどはノンストップでオーダーできる。料理は昼12h-14h30/夜19h-22h30)