ヴィオラは、弦楽四重奏団にあってもヴァイオリンとチェロにはさまれて目立たない楽器。だが、ジェラール・コセやキム・カシュカシャンがバッハの無伴奏チェロ組曲をヴィオラで弾いたアルバムのおかげもあってか、その落ち着いた音色にファンが増えている。カシュカシャンと並んで、現代を代表するヴィオラ奏者がドイツ生まれのタベア・ツィンマーマン。ソリストとしても大活躍だが、師事したことのあるシャーンドル・ヴェーグの影響もあって、ほかのミュージシャンと共演する喜びが伝わってくる室内音楽に傑作アルバムが多い。
今回のパリ公演は、スペインの若手ピアニスト、ハヴィエル・ペリアネスと共演。まずシューベルトの『アルペジオーネ・ソナタ』。チェロで演奏されることが多いけれど、ヴィオラならではのメロディーの歌わせ方が楽しみ。次いでブラームス晩年の作品で、クラリネットでも演奏される『ヴィオラソナタ第2番』。穏やかな抒情がヴィオラの音色に打ってつけの名曲だ。後半は、ペリアネスのラテン性が発揮されるファリャの『7つのスペイン民謡』やピアソラの 『ル・グラン・タンゴ』(真)
12月1日(日)11h。30€/15€ (26歳未満)。
Théâtre des Champs-Elysées
Adresse : 15 av.Montaigne, 75008 ParisTEL : 01.4952.5050
アクセス : M°Alma Marceau
URL : www.theatrechampselysees.fr