ドラマー、ポール・モチアンのビル・エヴァンスに捧げるアルバムは傑作だが、そこで、テナーサックスを吹いているのがジョー・ロヴァーノ。力まず、たゆまず、曲に繊細な抑揚を与えていく、ビロードのようなサウンドの美しさ。この二人に、ギターのビル・フリーゼルが入ったトリオがヴィレッジ・ヴァンガードでモンクの『ミステリオーソ』を演奏しているのだが、細かく動くユニークなコード進行を持つこの難曲を、静かなエネルギーを秘めつつ、ロヴァーノはみごとに歌い切っていき、アドリブでの大胆なプレイ*!
最近、ロヴァーノがECMから初のリーダーアルバム『Trio Tapestry』を出した。沈黙を大切にしたアルバムで、マリリン・クリスペルの心象風景を映し出しているような透明感あるピアノ、カーメン・カスタルディの音数少なく、ビートはきざまず、色合いとタイミングを大切にしたドラムスを得て、ロヴァーノのサックスが美しく流れていく。同じメンバーによるパリ公演、早めに予約です!。(真)
11月7日20h開場/21h開演。28.6€。
予約は早めに
*www.youtube.com/watch?v=RVKTLTSdtpM で聴くことができる。
New Morning : 7-9 rue des Petites-Ecuries 10e Tél :
TEL : 01.4523.5141
アクセス : M° Château d’Eau
URL : www.newmorning.com/