市町村議会選挙、共和国前進は苦戦し、極右が伸びるか?

3月4日付 ル・パリジャン紙「ひとつの椅子に3人」。左からビュザン(与党・共和国前進)、イダルゴ現パリ市長(社会党)、ダティ元法相(共和党)。

 コロナウイルス感染拡大の不安のなか、市町村議会議員選挙(比例代表制)が3月15日、22日に実施される。前回の2014年選挙では右派が大勝し、左派が後退、国民戦線(現在ん国民連合RN)が躍進した。今回は2016年創設の現与党、共和国前進(LRM)が加わり、各党の離脱派も交錯して複雑な様相を呈している。

 市町村議会選挙は現職議員が有利とされる。現職がほぼ皆無のLRMは人口9千人以上の市に限れば592のリストを擁立しているが、そのうち独自リストはわずか289で、残り303は他のリストへの支持や相乗りにすぎない。年金改革、マクロン不人気の逆風が吹くなか、与党陣営は全市町村の議員約53万人のうち1万人確保できればよし、と予防線を張っている。

昨年の欧州選で健闘したヨーロッパ・エコロジー=緑の党(EELV)の伸長、12市町村を握る極右の国民連合がペルピニャンといった都市を獲得するか、弱体化した共和党と社会党はどうなるか…。

 首都パリは、イダルゴ現市長(社会党)、ダティ元法相(共和党)、グリヴォー事件により急遽候補に立ったビュザン前保健相(LRM)の、女性候補三つ巴に関心が集まる。パリはまず区議会議員を選び、その一部がパリ市議会(163人)を構成し、市議互選で市長を選ぶ。市政掌握の可能性があるのは全区に候補者リストを立てた7政党・グループだ。

世論調査では25%前後で並ぶダティ、イダルゴ両者と、ビュザン(17〜19%)の3リストが有力視されており、LRMから離脱したヴィラニは8%、EELVのベリアールも11%と低迷。主要争点の一つ、大気汚染問題では、現市政でEELVと連立するイダルゴ氏は車の制限の継続強化、ダティ、ビュザン両氏は渋滞悪化を理由に反対だ。治安問題では3者とも市警察創設に賛成だが、イダルゴ氏は武器携帯に反対、他の2人は賛成と、ダティ、ビュザン両氏の違いははっきりしない。

 リヨン周辺59市を包括するメトロポール・ド・リヨン議会選とリヨン市議選の2つの選挙が行われるリヨンでは、長く両方を掌握してきたコロン前内相(LRM)がメトロポール議会選で元側近と一騎打ち。リヨン市のほうはEELVと共和党、コロン側近のLRMが3つ巴を成す。

25年間市政を独占した右派ゴダン市長の空席獲得を競うマルセイユでは第1回投票で国民連合候補がトップに立つ可能性がある。

 現政権の試金石ともいえる市議選。パリ市の行方、国民連合の趨勢(すうせい)、フィリップ首相(ル・アーヴル)、ダルマナン(トゥルコワン)会計相など、閣僚の得票結果にも注目したい。(し)


 

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