パリ市長選のグリヴォー候補、出馬取り消し。

グリヴォーの出馬断念後、メディアはグリヴォー一色に。

市町村議会選挙を1ヵ月後に控えた2月14日、与党「共和国前進」のパリ市議会選挙の筆頭候補で、前政府広報官のバンジャマン・グリヴォー氏(42)が突然、立候補を取り消した。同氏が撮影したとされる性的なビデオやメッセージが前日に、インターネット上に公開されていた。

グリヴォー氏は「私生活を卑劣に攻撃され」、「家族を最優先に考えて」出馬を断念したと説明。共和国前進の市議会議員候補リストの得票率がトップになれば、パリ市長に就任するはずだった。

この発表から数時間後、ロシア人アーティストでフランスに政治亡命中のピョートル・パヴレンスキー氏が、問題のビデオを掲載したと主張。ビデオはグリヴォー氏が不倫相手の女性に送ったもの。選挙戦で家族を大切にするイメージを与えようとしていたグリヴォー氏の偽善を暴きたかったとしている。グリヴォー氏は被害届を提出。警察は、同意を得ずに性的な映像を公開したなどの容疑で、パヴレンスキー氏とその恋人、アレクサンドラ・ドタデオさん(29)に対する捜査を始めた。メディアによるとドタデオさんは5ヵ国語を操り国連機関で研修を行ったこともある法学の大学院生。グリヴォー氏と2019年1月まで不倫関係にあり、同氏から受け取った時限付きで自動消去されるはずの性的なビデオやメッセージを複数保存していた。不倫関係がグリヴォーの妻に知られた時に自分を守るためのビデオ保管であり、公表には反対したと主張。パヴレンスキー氏は、ビデオはドタデオさんのパソコンから盗み、性的な映像で政治家を失墜させるサイトpornopolitik(昨年11月開設)に投稿したと供述している。

捜査対象となった二人は当初、2017年の国民議会議員選挙で左翼政党「服従しないフランス」から出馬し落選したジュアン・ブランコ弁護士(30)を選任したが、彼はビデオ公開について事前に「アドバイス」していたと語り、事件への関与の度合いが問題視されている。

グリヴォー氏に代わり、「共和国前進」はアニエス・ビュザン連帯・保健大臣を候補に擁立した。血液を専門にする女医で国立がん研究所所長などを務めた後入閣。17日に大臣職を辞任し選挙戦を始めた。

性生活をネットで暴露する卑劣さもさることながら、前政府広報官で共和国前進党公認のパリ市長候補としての自覚のなさに、国民が唖然とした今回の事件。クリーンなイメージのビュザン候補擁立で同党は巻き返しを狙うが残された時間はわずかだ(重)。


 

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