カルラ・ピレスは、2000年に 『Amalia』というアマリア・ロドリゲスが主人公のミュージカルの主役に選ばれ、4年間、偉大なファディスタ、アマリアの名曲を歌い続けた。2005年に『Ilha do meu Fado』、2012年には『Rota das Paixões』を出して注目されたのだが、ぼくは2枚目のアルバムで彼女と出会った。
『Voar Alto』では、大西洋に注ぐテージュ川のゆったりとした流れを見ていると浮かび上がってくる哀愁があふれ出る。それもアマリアのサウダージとは違った、澄んだ響きがある。
今年になって 『Aqui』を出したが、彼女も40歳を超えて声の色合いが豊かになり、『Cidade Bela do Fado』を聴いていると、光あふれるようだったアルトに陰りが差したりするのがたまらない。
というわけで待望のパリ公演。彼女の歌を支えるのは、ファドには欠かせない12弦のポルトガルギター、クラシックギター、ベースギターという伝統的な編成で、リスボンのアルファマにいるような、素敵なファドの一夜になりそう。早めに予約しよう。( 真)
26日17h。19€/14€ (30歳未満)/9€ (9歳未満)
Théâtre des Abbesses
Adresse : 31 rue des Abbesses, 75018 ParisTEL : 01.4274.2277
アクセス : M°Abbesses
URL : www.theatredelaville-paris.com