2年前にリヨンにできたコンフリュアンス美術館で、ダンスをテーマにした展覧会「反抗する体」が開催されている。2011年−12年にパリのポンピドゥ・センターで開かれた「人生を踊るDanser sa vie」展は、歴史的にダンスと造形美術がどう関わってきたかがテーマだったが、ここではよりダンスにフォーカスしている。ダンサーが何を考えて振付をしているかを垣間見ることができるのが大きな収穫だ。
オペラ座のダンサーだったアフリカ系のラファエル・ドロネーは、アフリカがダンスの世界でどう見られているかを考え、それを逆手に取ったダンスを踊る。ライムンド・ホーゲの踊りは、ダンスは理想的な身体の持ち主がするものという観念を覆させる。リヨンのダンスのビエンナーレのシーンや、地元のダンサーが語る場面もあり、地方色も満載だ。高い技術と美しい体を持つエリートのものだったダンスが民衆のダンスに触発されて、その境界線がなくなるく様子も示される。ほとんどの展示作品がビデオ。全部見ると4時間かかるが、まったく長さを感じさせない。観客参加型のワークショップもあり、誰でも振付師の声に従って衣装を着けて集合ダンスを踊ることができる。(羽)
2017年 3月5日まで 月休
Lyon Part-Dieu駅、 Lyon Perrache駅からトラムT1でMusée des Confluence下車。