イル・ド・フランスの増水
イル・ド・フランス地域圏では、6世紀以降、約60回の大増水があった。セーヌ川が、ヨンヌ、マルヌ、オワーズなどの川と合流する地域だからだ。一気に増水しがちな南仏とちがい、イル・ド・フランスの増水は一日に約50センチと比較的ゆっくりめ。だがひとたび洪水になると広範囲に影響し、水が引くのも時間がかかる。さらに前世紀と比べ地下の利用が広がり、電気に依存する生活になったのは懸念材料だ。たとえ浸水を免れても水と電気が使用できなくなる可能性をしっかり想定しよう。
30億ユーロ
予想被害額
8,62メートル
1910年の増水の最高水位
83 万人
建物浸水の被害者想定数
1人
1910年1月の増水の死者数
500 万人
停電や交通網マヒなどで影響を受ける人の想定数。