ミケランジェリがモンポウの曲を一曲だけ弾いていて、気になっていた作曲家だったのだが、最近ロシアの名ピアニスト、ヴォロドスによるモンポウ集が出た。
2曲目の『君の上には花ばかり』で彼の内省的な音の世界のとりこになってしまうだろう。少ない音数の中に、心の動きを反映した自然な音の流れ。1893年バルセロナ生まれだが、スペイン色は一掃されていて、ショパンやドビュッシーの影響が大きい。20曲以上の小品、特に『ひそやかな音楽 Musica callada』の、触れたらこわれそうな繊細さ…。(真)
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