ジャン・プルヴェの椅子に座わりたい。

 映像音響ディレクター、DJとして、活躍していたアルノー・エルバーズ。10年前から、「デザインの世界」に目覚める。ユニフォーム化された建築、家具にうんざりしたアルノーのヴィンテージ探求が始まる。アルノーのバイブルとなったのは、美術・建築・デザインなどが中心のドイツの出版社、Taschenから発行された、装飾芸術に関する『Decorative Art 50-60-70』。その分厚い3冊の本が、枕代わりになり、本の中で出会ったヴィンテージ家具探しが始まる。「ジャン・プルヴェの椅子に座りたい」。この情熱がアルノーを動かし、のみの市、コレクターから手に入れたヴィンテージ家具が、張大な勢いで増えていった。
 近代照明のルーツといわれ、世界の照明デザインに大きな影響を与えてきた、アルネ・ヤコブソンデザインのペンダントランプ「Ej Royal」。これは、ルイス・ポールセン社製で、1959年にコペンハーゲンのロイヤルホテルのためにデザインされたものだ。ミニマルだが、究極の美しさを持つジョルジュ・ジューヴの花瓶。ハンガリー出身の家具、タペストリーデザイナーで、パンチメタルを使った独創的なデザインで知られるマシュー・マテゴの植木鉢カバー、ピエール・ガーリッシュのフランスで最初の成形合板の椅子など…。
 パリ18区の元パティスリーを、アルノーは、自ら3カ月の改装工事をなしとげ、アンティーク〈Le Présent〉をオープン。パッションをどこまでも追い続けるアルノーさんに乾杯!(苗)
LE PRÉSENT : 76 rue Duhesme 18e
01.4025.0403   M°Marcadet-Poissonniers
www.facebook.com/lepresent18e