ヴォージュ山脈をはさんで東がアルザス地方、西がロレーヌ地方。そのロレーヌ地方にあるヴォージュ県の県都がエピナル。県都だが、人口3万人ちょっとの小さな、のんびりとした雰囲気の町で、至るところ花があふれている。
この町に出かけようと思い立ったのは、エピナル版画の実物を見たくなったからだ。その詳細は8ページで見ていただきたいが、この町の人がエピナル版画を誇りに思う気持ちが伝わってくるだろう。
エピナルの近くには、ミルクールという町があり、ここには、国宝的存在の弦楽器制作者たちが工房を構えている。そこで作られるヴァイオリンやチェロを求めて、世界からアーティストたちが訪れる。(真)
文・写真:益子実穂、関本あやか、佐藤真