普段あまり開拓することのないサン・ラザール駅の界隈に、美味しい中華があるという情報を耳にした。「ちょっと他とは違う」「丁寧につくっている感がある」そんなアジア飯の情報は大切にしたい。というわけで早速足を運んだ。場所は駅正面の繁華街からほんの1本入る小さな路地。早めの時間に行ったにもかかわらず店内は満席、運良く5分程度の待ち時間で済んだ。客層はものの見事に地元っ子ばかりといった様子で、みんな慣れた調子で鍋を突っついている。そう、ここは雲南料理、香辛料のたっぷり入った鍋や汁あり麺が看板料理なのだ。
鍋は夜来た時に試そうと心に誓い、今日の私のお目当ては、お値打ちランチ (7,8€~8,8€)。7種類の中から選んだのは、Poulet à l’impérial、鶏肉の皇帝風というもので、ピーナッツと赤唐辛子で炒めた鶏肉にライスが添えられていて7,8€、ボリュームもなかなかのもの。味付けは、濃厚さ、やさしさ、そして辛さのバランスがうまく取れた感じで、プーアル茶くらいしか知らなかった雲南地方の料理に感心した。
他のランチも制覇したい。夜は大人数で来て鍋を囲みたい。欲望は果てしなくわいてくる。これからどんどん冷え込む季節、体の温まる料理でパリの寒さを乗り越えよう!(み)
〈雲南料理〉Carnet de Voyage
Adresse : 4 rue de Budapest, 75009 parisTEL : 01.7716.3499
12h-15h/18h30-22h30。日昼休。