ルモンド紙は11月5日、ルクセンブルク当局が国際企業の租税回避を助けていたことを暴露する情報を公開した。世界主要紙の記者が参加する国際報道ジャーナリスト連合(ICIJ)の調査によって入手されたもので、同国の税務当局が国際企業340社と取り交わした非公式の合意文書など2万8千ページにおよぶ。租税回避や節税に有利な国に利益を移転させるなどのシステムを同国の税務当局が企業に提案していた模様だ。ルクセンブルクは最近、欧州連合(EU)の脱税対策に合意し2017年からの情報交換を約束している。ただ、今回の情報暴露で、EU委員長になったばかりのユンケル元ルクセンブルク首相の立場は微妙なものになりそうだ。