フランス本土とコルス、北アフリカなどを結ぶ海運のコルス地中海国営会社(SNCM)は11月4日、マルセイユ商事裁判所に支払停止を届け出た。同社の株66%を有するトランスデヴ社がこれまでにSNCMに注入した資金1億1700万ユーロの返済を3日付で求めたため、支払不能となった。近年のスト頻発によって売上(2013年で2億7千万ユーロ)が落ちており、2014年も前年と同様5千万ユーロの赤字となる見込みで、経営は悪化し続けている。今後、商事裁判所が調査を行い、倒産手続を開始するかどうかを決める。その結果、会社更生となれば、数カ月の観察期間中に事業を売却できるが、トランスデヴ社によると、すでに欧米の5~6社が名乗りを挙げているという。