Le rendez-vous de la marine– 店構えも、料理のボリュームも一昔風だ。

 春風が吹くようになると、運河沿いを散歩したくなる。そんな散歩前や後に寄ってみたいレストランを見つけた。サンマルタン運河がジョレスで急に広々となるロワール岸にあり、1902年以来変わっていないという店構えも、マルセル・カルネ監督の『ジェニー』(1936)で舞台になったという店内も、一昔前の雰囲気で、フランス南西部なまりのレイモンさんがにこやかに迎えてくれる。
 アントレに友人は北欧風盛り合わせ(6.8
)、ボクは長ネギのタルト(6.5€)。メインに友人はシェフ特製とうたってあるエビ料理(12.9)、ボクは本日の一品というバヴェットのステーキ(11.9)。それにコット・デュ・ローヌの1/2ピシェ(6)を頼んだ。

 出てきたアントレを見て、僕らは思わずうれしい悲鳴! スモークサーモンやニシンの酢漬けが小さめのブリニスやたっぷりのサラダといっしょに盛り付けてある北欧風盛り合わせも、長ネギのタルトも、これだけでおなかが一杯になりそうなボリュームだ! 満員になった店内を見渡すと、みんな常連にちがいなく、誰もアントレなんか頼まず、ストレートにメインにアタックしている。こんな気前の良さも、やっぱり一昔風なのだ。

 メインのエビは、エビのミソとサフラン風味のおいしいソースがたっぷり、ステーキにもトランペット茸やエシャロットが入ったクリームソースがたっぷり…、ダイエット中の人だったら逃げ出したくなるような惜しげなさだ。レピュブリックから運河沿いを歩いてきておなかペコペコだった僕らも、クルジェットのグラタンなどの付け合わせを残してしまった! チーズやデザートも断念。

 レイモンさんの気だての良さが反映してか、店内は和気あいあい、話が弾んでいる。(真)

14 quai de la Loire 19e 01.4249.3340 M。Jaures 日月休