憲法評議会は8月6日、政府の推進する「責任協約」に盛り込まれる、被雇用者の社会保険料軽減は違憲であるとの判断を下した。「責任協約」は、被雇用者・雇用者双方の社会保険料と企業への課税を軽減して雇用創出を促進し、被雇用者の購買力を向上させるのが主な狙い。今回、憲法評議会が違憲としたのは、法定最低賃金(SMIC)レベルの給与について、2015年から被雇用者の支払う社会保険料を年間520ユーロ軽減する措置。同じ社会保障制度の受益者を賃金レベルによって不平等に扱うことは平等の原則に反すると判断した。また、家庭内労働における社会保険料の雇用者負担分の軽減についても違憲とされた。これを受けてサパン財務相は、違憲となった措置は税制上の措置で肩代わりするとした。