2009年9月、サルコジ前大統領がブラジルを訪問した際に、ルーラ前大統領が、これまで外国に1機も売れていないダッソー社のラファール戦闘機を36機(総額約50億€)購入する予定と発表。サルコジ大統領は政治的、外交的、産業的勝利と胸を張って帰国したのだが…。それから3年余り、交渉は進捗せず、12月12日、オランド大統領はブラジルを訪問し、ルセフ現大統領に再度ラファール機購入を迫ったが、「まだ考慮中」とすげない答え。12月18日になってブラジルのアモリン国防相は、ラファール機でなく、スウェーデンのサーブ社のグリペン戦闘機36機を購入することに決定したと発表。ラファール機の方が性能的に優れているが、グリペン機の倍はする価格がネックになった。2011年にもスイスの次期戦闘機購入の競争で、ラファール機はグリペン機に破れている。2012年1月にはインドの戦闘機126機購入の入札をラファール機がものにしているが、こちらも最終的な契約までにはこぎ着けていない。