2月27日に死亡したステファン・エセル氏(享年95歳)を讃える国家追悼式が3月7日にパリのアンヴァリッドで行われた。8歳でベルリンからフランスに移住し、後にフランス国籍を得たエセル氏は、第2次大戦中はレジスタンス運動に参加し、強制収容所送りになるも生還。戦後は外交官になり、国連人権憲章の起草にかかわった。マンデス=フランス氏やロカール氏と親交が深く、要職を歴任し、不法移民やパレスチナ人の人権擁護運動に取り組んだ。2010年出版の小冊子『Indignez-vous!(憤慨せよ!)』は、世界約30カ国語で翻訳され、拡大する貧富の差に怒る若者たちの抗議運動を引き起こした。
