メキシコ最高裁判所は1月23日、誘拐罪で収監されていたフランス人フローランス・カセさん(38)の即時釈放を決めた。カセさんは翌24日にロワシー空港に到着し、家族や政府関係者に出迎えられた。カセさんは誘拐団のメンバーとして誘拐に関与したとして、恋人イスラエル・ヴァラルタさん(誘拐を認め勾留中)と共に2005年にメキシコ警察に逮捕され、08年に96年の懲役判決、09年の控訴審では懲役60年の判決を受けた。サルコジ前大統領は09年に、無実を訴え続けるカセさんのフランス引渡しを強く要請したが、メキシコ政府は拒否、外交問題にまで発展した。08年には判決破棄の訴えを退けた最高裁だが、今回は基本的人権を無視した捜査のやり方をしたと判断した。