憲法評議会は12月29日、高額所得者に所得税率75%を課す予算法は違憲との判断を下した。2012年度と13年度の年収100万ユーロ以上の高額所得者に、100万ユーロを超える超過分に税率75%を課す施策はオランド大統領が公約したもので、右派野党は猛反対し、与党内でも実現性を疑問視する声があった。今回の違憲判断は、年収100万ユーロ以上の高額所得者個人を対象にした課税方法は世帯単位の所得税課税に不公平をもたらすというのが理由。具体的には、夫婦の所得が80万ユーロずつではこの税率は適用されず、夫婦の一方が110万ユーロで他方がゼロでも適用される。政府は代案を含む予算案を策定する予定だが、税率や期限について方針がまとまっていない。