エロー首相は11月30日、フロランジュ製鉄所の高炉閉鎖問題をめぐり、今後5年間に1億8000万ユーロを投資するという合意をアルセロール・ミタル社と交わし、解雇はないと発表した。一方、同社は12月7日、CO2排出の少ない鉄鋼生産計画「Ulcos」を同製鉄所で進めるための技術開発に来年初頭から1300万ユーロを投資すること、2013年3月末に閉鎖予定の高炉については、労組と交渉して配置転換や希望退職などで対処すると明らかにした。モントブール生産再建相は、11月末までに高炉の売却先が見つからなければ一時的な国営化も辞さないと強気の発言をしていたが、その案は大統領、首相に拒否された。「政府はミタルにだまされた」と野党議員や地元社会党議員は強く反発している。