ギネスのおいしさの秘けつは 注ぎ方にある。

 アイルランドはビールの国。ワインが少し高いこともあるが、パブの飲物といえば圧倒的にビールです。時間をかけて味わっているのは、ほとんど黒に近いセピアのスタウト、ギネスGuinnessか、赤みを帯びたエールSmithwick’s。そのギネスだが、フランスで飲むのとはおいしさがケタ違い。秘けつは、その注ぎ方にありそうだ。
①最初は45度の角度にグラスを持ち、静かにギネスを注ぎながら、ゆっくりとグラスを立てていく。
②7分目ほどに注いだら、ガスが飛ぶようにしばらく置いておく。アイルランドでは4分くらい置いておくのだけれど、パリでは客が辛抱できないので2分くらい」と〈Galway〉のご主人は残念そう。ギネスが泡とセピア色の部分にくっきり分かれるまで待つわけだが、これによって、味はマイルドになり、泡が、ギネスならではクリーミーなものになる。
③最後にグラスの縁からあふれそうなくらいに、静かに残りを注ぎたす。
④おいしいギネスのでき上がり。
 ギネスのあの、指で字が書けそうなほどクリーミーな泡は、注入するガスがラガータイプのように炭酸ガスではなく、窒素ガスだから。やはりアイルランドのエール系のビール、キルケニーの泡も窒素ガスだからきめが細かい。スーパーなどで売っている缶入りギネスには〈Floating widget〉という直径2センチくらいの窒素ガスを含んだ玉が入っている。缶を開けたとたんに、玉から窒素が放たれてクリーミーな泡になる。大きめのグラスに、一気に全部注ぐことがコツです。(真)