パリ郊外にあるメゾン・ラフィットは、優雅な城、森、競馬場で名高い町。パリでもふつうに見られる菓子〈Paris-Brest〉の発祥の地でもある。シュー生地とプラリネクリームの組み合わせが抜群のこの菓子は、10年ごとに行われるパリ-ブレスト間の600kmを往復するという耐久自転車ロードレースにちなんで、1910年にこの町の菓子屋ルイ・デュランが考案したものだ。同じ店で〈パリ-ブレスト〉(3.4€)を作り続けているステファン・レヴェックさんは考案者の孫に当たる。「一人用は車輪の形ではなくずっと自転車のサドルの形。レシピは昔どおりですが、クリームは少々バターの量を減らしています。これも時代の流れです」(リ)
◆RER A線でMaisons-Laffitteで下車。Châtelet駅から20分くらい。駅から城まで歩いて5分。
◆Office du tourisme(観光局):
41 av. de Longueil 78600 Maisons Laffitte
01.3962.6364
◆Château de Maisons Laffitte :
2 av. Carnot10h-12h30/14h-17h(夏期 -18h)。
火休。7€(18歳未満無料)。
(写真)
Le Bouche à Oreille
51 rue de Paris |
Epicerie de Longueil パリに戻る電車に乗る前に、ぜひのぞいてみたいのがこの〈Epicerie de Longueil〉。1880年に創業された老舗の高級食料品店で、今の主人は4代目。メゾン・ラフィットは裕福な町だけに、棚に並ぶ品々も安くはないが、品質は保証付きだ。さまざまなスパイスや調味料、油、ジャム、ハチミツ、紅茶にコーヒー、ビスケット、フランス各地方の名産品など、他店ではちょっと見つからないような食品に目を奪われる。その上、ワイン、シャンパン、チーズまで揃っている。財布が軽くなりそうだ。28 av. de Longueil 01.3962.0050 火-土8h30-12h45/15h-19h45、 日9h-12h45。月休。 |
●城、展覧会、森… メゾン・ラフィットの城は、大建築家フランソワ・マンサールの手になるもので17世紀半ばに完成。思ったよりこぢんまりとしているが、内装や家具を鑑賞。この中で7月4日から10月26日まで、英国の写真家リップ・ホプキンスの展覧会。これが見もの。競馬場でも名高いこの町の住人たちに、競馬から連想される姿勢をとってもらってシャッターを押したという作品たちだ。 天気がよければ広大なサンジェルマン・アン・レーの森でピクニックも悪くない。 |
店員さんが手にしている、6人は食べられる〈パリ‐ブレスト〉は、みごとな車輪形。おみやげはこれだ。Pâtisserie Durand : 9 av.de Longueil,Maisons Laffitte 01.3962.0183 月休。 |