野に咲く鮮やかなバラ、シャンソンを フランス語で歌うリリ・レイさん

 シャンソンをフランス語で歌うのは当たり前だと筆者は考えていたけれど、どうも日本では違うらしい。シャンソンをフランス語の原語で歌っているリリ ・レイ(長坂玲)さんは「どうも私は日本だと異端扱いみたいなんです」と笑う。
 とはいっても彼女自身は、野にある大輪のバラのように華やかで、DVDで拝見したパリ・ゼブレ劇場でのライブでも、真紅のロングドレスがとても素敵だ。その歌いぶりからも、ああこれがシャンソンだ、と思わせる。
 もともとビゼーのオペラ「カルメン」を歌いたかった彼女は、東京藝術大学声楽科、さらに大学院を卒業後、二期会の研究生となり、ロータリーインターナショナル財団奨学金を得て、ベルギー国立音楽院に学ぶ。歌手として活動しながら在欧8年を数えた。しかし日本に帰国後は一転、父の経営する店を引き受け、長年経営者として過ごす。そして1992年に歌手としてシャンソンを歌う活動を再開、東京シャンソンアカデミーを主宰する。今は店を全てたたんで、再び静かな盛り上がりを見せるシャンソンに専念する日々。
 そこで学んでいる生徒たちは年齢も幅広く、バックグラウンドも様々。しかし彼女の発声法から始まる本格的なメソッドで、フランス語でシャンソンを歌う歌い手が着実に育つ。「私はプロになるのはすすめないんですよ。プロだと、自分を高売りか安売りかしなければならない。でも真摯に学ぶことは損得抜きですから、そういう人の音楽は本当にピュアです。生徒さんたちを見ていると母親のような気持ちになるんですよ」と、リリ・レイさん。
 「音楽は自分を苦しめます。やればやるほど、経済的には報われません。でも音楽は私に限りない喜びも与えてくれます。美しいものは苦しまないと得られないですが、私は音楽で救われ、こうして一緒に進んでいける仲間がいますから」
 彼女の歌い、演じる楽しいシャンソン・ライブを聞くには、まず青山のダイニングバー・オデオンがある。毎週金曜日のソロライブと月に1度サラマンドル(リリ・レイ / 川島豊)のショーがある。(東京都南青山4-3-2リブレ南青山 TEL:03-5786-1515 http://odeon-aoyama.com) さらに毎月1度日本シャンソン館にてソロコンサートがある。(群馬県渋川市渋川1277-1 TEL : 0279-24-8686 http://www.chanson-museum.com/)
 また来る3月22日(木)・東京国際フォーラムでのフェスティバル・ドゥ・シャンソンという、日本のシャンソン歌手が一堂に集まるコンサートにも出演する。
(問合せ : 日本シャンソン協会  TEL:03-6411-9586  平日10:00〜17:00)
 シャンソンに載せて歌えば、フランスに生きた人々の時と共に歌い伝えてきた喜怒哀楽の様々な思いが、あなたの心にも染み入るに違いない。  (慎)
リリ・レイ(長坂玲)http://academy.chanson-tokyo.jp/

 

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