オヴニーがブリュッセルに舞い戻った。

ワッフル、ビール、ムール貝…食い倒れの旅。

陶器製ピッチャー
陶器製ピッチャー
 「レストラン数が人口比で欧州一」といわれる食通天国ブリュッセル。短時間で効率よく味覚を喜ばせる旅に挑戦だ。まずはワッフルから。壮麗なパッサージュ〈Galeries Saint-Hubert〉内の喫茶店〈Mocafé〉で、チェリーをあしらったブリュッセル風ワッフル(4.9)を注文。このパッサージュは19世紀半ばの建設で、現在は観光スポットでもあるショッピングアーケード。王室御用達バッグブランド〈Delvaux〉やチョコの老舗〈Neuhaus〉などが軒を連ねる。光降り注ぐガラス天井のもと、客のイスで眠る店のマスコット猫モカちゃんを横目に、フワフワのワッフルをほおぼった。
 ランチは1765年から続くレストラン〈In’t Spinnekopke〉へ。「ランビックビールのカルボナード(牛肉のビール煮)」をはじめビール料理でも名高い。グルメも通う有名店だが、昼は9.8(金曜は魚類で12.5€)のコースがありお得。金曜だったので、ムール貝にホワイトクリームが絡み合ったパイ料理②に舌鼓を打った。
 食後はBourse駅近くへ。この辺りは細道の先に突如現れる隠れ家的なビアカフェが多く、〈A La Bécasse〉はその代表的存在。ランビック、グーズ、クリークといったベルギービールが、ベカス(ヤマシギ)の描かれた可愛らしい陶器製ピッチャーで運ばれてくる。地元おじさん軍団の談笑も、シードルに似た優しい味わいの〈Lambic doux〉も、いつしか心地よく体に沁みいってゆく。ほろ酔い気味の頭で壁に目をやると、ベルギー国民がこよなく愛したという夭折の気高く美しきアストリッド王妃の肖像写真に、しっかり見下ろされていた。
 ここまできたらベルギービール道を極めようと、千鳥足で醸造所見学に向かう。百年前にはブリュッセル市内だけで100以上は存在した醸造所も、現在は二つを残すのみ。そのうちの一つ〈Brasserie Cantillon〉は、Thalysの発着駅、南駅から徒歩5分。年季の入った粉砕機、冷却槽、貯蔵用の樽などが、自然発酵ビール〈Lambic〉の製造過程を生々しく物語る貴重な場所。梅酒を思わすクセの強い酸味には賛否両論もあるが、86以上の野生酵母を使い、最低3年は続く発酵時間を経てもたらされた独特な味わいはまったく面白いというほかない。一度は飲むべしだ。
 最後に忘れてはならないベルギーチョコ。市内ではPlace du Grand SablonとGrand Place近くが、チョコレート店の密集スポット。私はGrand Place近くにある、喫茶店も併設の〈Jean-Philippe Darcis〉へ。滝下さんをはじめ日本人スタッフが常勤していて、安心してチョコやミニ・マカロンのおすすめが聞ける。まろやかなガナッシュと果実のフレイバーが口に広がる幸福感を、日本茶とともに味わった。(瑞)
ブリュッセル風ワッフル

ブリュッセル風ワッフル

パイ料理

パイ料理

〈Brasserie Cantillon〉

〈Brasserie Cantillon〉

〈Brasserie Cantillon〉

〈Brasserie Cantillon〉

〈Jean-Philippe Darcis〉

〈Jean-Philippe Darcis〉

〈Brasserie Cantillon〉

〈Brasserie Cantillon〉

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