乳製品世界第2位のヨプレの株式51%が米食品大手ゼネラルミルズ社に売却されることになりそうだ。3月18日、ヨプレ株を折半で所有するソディアル(協同組合)と仏投資ファンド「PAIパートナーズ」は、ゼネラルミルズ社と独占交渉に入ったと明らかにした。
交渉が成立すれば、米社はPAIの保有するヨプレ株50%(8億ユーロ)とソディアルの株1%を取得し、ヨプレの51%を保有することになる。この買収に
は仏ベル、ラクタリス両社のほか、ネスレ、中国の光明食品など約10社が名乗り出たが、最終的には米国で15億ドルのヨプレ製品をライセンス販売している
米社が選ばれた。仏政府はこの売却に懸念を示している。というのも、ソディアルは牛乳生産者の協同組合の集合体であり、それに参加する1万5千の協同組合
の生産量の20%をヨプレに納入しているからだ。この点については、ソディアルは米社の参入による変化はないと断言。それにしても、協同組合の作ったブラ
ンドが大成長を遂げ、世界の食品大手が競って買収しようというのは、農業国フランスの快挙ではなかろうか。(し)