9月14日付フィガロ紙が報じたところによると、税控除・社会保障費控除制度の見直しによって、22の控除項目について控除が平均10%引き下げられる見込みだ。環境保護に貢献する住宅改造(窓、暖房など)、住宅改修(マルロー法)、賃貸不動産投資、フランス海外領土への投資などが主な対象で、団体への寄付、中小企業への投資、家事労働雇用などに関しては控除が維持される。
こうした控除引下げによって2011年度で総額4億4000万ユーロの税収増に。これに加えて、株配当金への控除廃止、生命保険への課税、太陽光発電装置設置への控除引下げ、電話・インターネット・テレビ接続のセット料金(triple plays)へのTVA率引上げ、社会保障費雇用主掛金軽減策の一部廃止など、もろもろで合計100億ユーロ分の税収増を見込んでいる(2012年度は125億ユーロ)。経済成長による増収分や歳出削減で計400億ユーロの財政赤字減らしになるという計算だ。しかし、一連の控除削減策を見ると家計に関係するものが意外に多く、富裕層や大企業でなく、大衆への税負担が重くなりそうだ。(し)