2週間のニュース

●ベタンクールさん宅とUMPを家宅捜索
 ロレアル創業者の娘リリアーヌ・ベタンクール夫人の老弱化につけ込んで計10億ユーロの財産を知人写真家バニエ氏がだまし取った疑惑が持たれている事件で、9月1日、警察が夫人宅を家宅捜索した。一方、ヴルト労働相は2日、2007年に当時のサルコジ内相にあてて、ベタンクール夫人の財産管理人、ドメストル氏にレジヨンドヌール勲章授与を依頼する手紙を書いたことを認めた。同相は「国会議員がよくやっていること。疑惑とは無関係」と発言。さらに、3日付フィガロ紙は、夫人の元会計係クレール・チブさんが解雇された際、夫人の娘フランソワーズさんがチブさんに40万ユーロ支払った件で、「あなたの支援に感謝する」という手紙を根拠に、フランソワーズさんが有利な証言を得るための代償として払ったとの疑いを報道。また8日には民衆運動連合(UMP)本部も勲章推薦の件で家宅捜索された。
●仮釈放中の男性、女性殺害を自白
 9月5日ノール県で、29歳の女性がジョギング中に行方不明になった事件で、翌6日逮捕されたアラン・ペナン容疑者(39)は、強姦目的で女性を車で誘拐し、殺害したと自白。供述通りの場所で遺体が発見された。この男性は強姦罪で2006年に懲役10年の刑を科されたが、09年に仮釈放された。09年に同様の性犯罪者による再犯事件が起きた際、政府は性犯罪者の化学的去勢や電子ブレスレットによる監視などの対策を法制化したが、ペナン容疑者はそうした措置を受けていなかった。性犯罪者の再犯防止策に非難の声が上がっている。
●国籍はく奪は警官・憲兵殺害者のみに
 大統領府は9月6日、移民系犯罪者のフランス国籍はく奪について、当局、とくに警官や憲兵の殺害者に限定する方針を明らかにした。フランス国籍取得から10年以内の人が対象。これは、重婚によって家族手当を不当に取得した者の国籍はく奪や未成年犯罪者に国籍を取得させないなどの方針を、オルトフ内相が示したことに対し、サルコジ大統領が考えを明らかにしたもの。未成年犯罪者に関して大統領府は「国籍取得を拒否する条件を広範囲にする」との方針を示すことにとどめた。
●地方税、平均4%弱引き上げへ
 9月6日付フィガロ紙によると、2010年度の住民税と固定資産税は平均3.7?3.9%上がる見込み。地方税であるため市町村によって上昇率は異なり、パリ市は8%、モントルイユ市は10.3%、ボルドー、リール市などは上昇しない。住民税と固定資産税は毎年の不動産賃貸価格の上昇率を元に算出され、2009年は平均6%上昇した。また、タバコの値段も11月から平均6%値上がりする。
●年金制度改革への抗議デモ、大成功


「(政府・組合)抗争の内幕」と題された9月9日付リベラシオン紙。

 9月7日、年金制度改革への抗議デモが全国各都市で行われ、警察発表で112万人、労組の発表では250万?300万人が参加。6月24日の同様のデモ参加者数を大幅に上回った。また、公共交通機関や教員らもストを行い、スト参加者は公務員で26.8%、教員が29.4%、パリ交通公団が21.3%、フランス国鉄が42.9%など軒並み6月の数字を上回った。またトタルなど民間企業でもストが行われた。これを受けて、政府は8日に閣議を開き、10代で働き始めた人についてはさらに配慮すること、苦痛度の高い職業に就いた人が60歳で退職できる条件を労働不能度20%から10%に引き下げるなどの譲歩を示したが、定年退職年齢の引上げ(62歳)など改革の大筋は変更しないとした。労組は23日にも全国規模のデモとストを予定。
●逮捕の間つねに弁護士付き添い可能に
 アリオ=マリー法相は9月7日、被疑者の身柄拘束の間、弁護士の付き添いを常時可能にする法改正を準備中であると明らかにした。現行法では身柄拘束の最初の30分のみ弁護士会見が許されている。しかし、近年の逮捕件数の伸びに批判の声が上がっているため、法相は無用な逮捕を減らすための方策を模索していた。2009年の逮捕数は79万件、うち、交通違反による逮捕が17万件も。法改正では禁固刑を科される犯罪のみに逮捕を限定し、24時間以上の身柄拘束は禁固1年以上の刑に相当する犯罪のみとし、軽い罪の場合は身柄を拘束せずに取調べを行い、さらに身体検査は必要な場合のみにする。改正法案は11月初めに国会に提出される予定。