春先に子ヤギが生まれる。母ヤギの乳が豊かになる。その乳を搾って加工し、1カ月ほど熟成させたヤギ乳チーズは、5月以降が食べごろ。その形や大きさもさまざまだから、チーズの盛り合せプレートに加えると変化が出るが、切り方もさまざまなので、勉強です。
大きめのセル・シュル・シェールはカマンベール同様に切り分けていく(674号参照)。
ヴァランセーやプーリニのようにピラミッド形もある。これはピラミッドの頂きの中心から真っ直ぐにナイフを入れて、切り取っていく。熟成がすすんで身が固くなったものはこわれやすいので、よく切れるナイフが必要。
サントモールのように細長い円筒形は、端からソーシソンを切るごとく、1センチほどの厚さに輪切りにしていく。真ん中にわらが1本通っている場合も多いが、その時はわらを抜いてからです。細長い豆腐といった形をしたサンニコラも、端から順に1センチほどの厚さに切っていく。
クロタンやピコドンのように直径5センチ前後、高さ3センチ前後の小さなチーズは真ん中から二つに切るというのが標準。あんまり細かく切り分けたらくずになるだけだ。(真)