プルーストの足跡をたどって。

 プルーストは、言わずと知れた20世紀文学を代表するフランスの作家。その作品『失われた時を求めて』は、時間や記憶、ありとあらゆる形の愛や嫉妬、そして芸術をテーマにした大作だ。そんな作家が少年期にバカンスを過ごしたのは、パリから115km、父方の親戚が住む田舎町イリエ。小説の中では「コンブレー」と名づけられていたこの町は、作家誕生100周年にあたる1971年に「イリエ=コンブレー」と改名されてしまった。かの有名なマドレーヌのエピソードも、この地から生まれている。太陽の柔らかい光が気持ちよい春先、幻想が現実を覆ってしまっているかのようなこの町、そしてプルーストが暮らしたパリを散歩してみた。(アトラン)

 

 

 


記念館の「赤のサロン」にあるプルーストの肖像画。
これは模写作品で本物はオルセー美術館所蔵。

構成・文・写真:アトラン

ページ: 1 2 3 4 5 6 7 8