「フランスは、世界で政治亡命を求めにくる人が一番多い国だ。そしてそれを認める割合も一番高い」
10月21日、エリック・ベッソン移民担当相は、アフガン難民3人を強制送還したことに関し、上記のように弁明した。
実情はというと、2005年度までは、亡命を申請する人の数でフランスはトップだったが,それ以来下降し、2008年度は米国、カナダに続いて3番目。2008年に政治亡命を申請した人は世界で51万5000人、そのうち約41%に当たる21万1000人が亡命を認められている。それに対し、フランスはUNHCRによれば約30%を認めただけで、カナダの52%には遠く、米国やドイツ以下。ベッソン移民担当相は「アフガニスタンに送還された3人はカブール近辺出身なので危険は少ない」と発言したが、3人は飛行機を降りてからフランス大使館に引き取られ、それ以降どこへ行ったかは謎のまま。