5月30日、サッカー1部リーグの最終戦に勝ったボルドーが、10年ぶりに優勝。
6月6日のラグビー・トップ14の決勝戦ではペルピニャンがクレルモンを 22-13で破って54年ぶりの優勝。クレルモンは、10度目の決勝進出だったが、優勝の夢はまたしてもかなわなかった。
ブレニュス盾を掲げるペルピニャンの選手たち。
●SNCF運行妨害容疑者を釈放
昨年11月にSNCF(仏国鉄)のTGVなどの運行を妨害した「テロ集団のリーダー」という容疑で11月11日から勾留されていたジュリアン・クパ容疑者(34)が、5月28日、パリのサンテ刑務所から司法監視付で釈放された。同容疑者とともに逮捕された他の8人もすでに証拠不十分で釈放されている。同容疑者は犯行を一貫して否定しており、政治的陰謀と主張。11月8日にパリ郊外でTGVの架線が破壊された夜に同容疑者が現場付近にいたことは確認されているが、物的証拠はない。
●行政裁判所、外国人支援契約に「待った」
パリ行政裁判所は5月30日、不法移民への支援を行う6つの市民団体と移民省との間で交わされた契約履行を保留するよう、急速審理で言い渡した。留置された不法移民への法的・社会的支援は従来〈Cimade〉という団体のみが行っていたが、政府は昨年8月にこの支援サービスを他の団体にも開放することを決め、公開入札を行った。しかし、移民省の決めた入札条件が留置不法移民支援制度を弱体化し、団体によって移民の扱いに格差が生じるとして、〈Cimade〉ほか多数の人権擁護団体が行政裁判所に入札の無効を求めて提訴。しかし、裁判所の判断を待たずに移民省は5月に6団体との契約書に署名したため、〈Cimade〉らは契約の無効を求めて再提訴していた。
●エール・フランス機、太平洋に墜落
ブラジルのリオデジャネイロからパリに向かったエール・フランス(AF)447便(エアバスA330-200)が、現地時間の5月31日深夜(フランス時間6月1日4時ごろ)、ブラジル北東の大西洋上で消息を絶った。乗員・乗客は228人(フランス人73人、ブラジル人58人、ドイツ人26人…)。仏・ブラジル軍は軍機や軍艦などを派遣して捜索を続けており、墜落現場とされる海域で遺体や機体の残骸の回収が進んでいる(9日時点で41遺体収容)。事故原因は特定されていないが、事故調査当局は速度計に問題が生じた可能性を指摘。AFは昨年4月からA330、A340機種の速度計の異常を察知しており、一部は交換していた。AFは8日、全速度計を6月末までに交換すると発表した。
●オバマ米大統領、ノルマンディー訪問
6月6日、オバマ米大統領が第2次大戦ノルマンディー上陸作戦記念式典に参加した。オマハビーチに臨む米兵9387人が埋葬された米軍墓地で、「勇敢な連合国軍が20世紀の歴史を変えた」と戦没兵士を称えた。それに先立つ正午、カーンでサルコジ大統領とイラン、中東問題などについて30分間会談した。オバマ大統領は同日夜、パリに戻って家族とともにパリ7区のビストロで夕食をとり、ノートルダム大聖堂やポンピドゥ・センターを訪問し、7日午後に帰国の途に。夫人と娘2人は8日もパリに残ってショッピングを楽しんだ。
●欧州議会選挙、右派が勝利
6月6~7日に欧州連合加盟国で行われた欧州議会議員選挙(736議席)は右派が勝利し、改選前の勢力図を維持した。欧州民衆・民主党が263議席に対して、欧州社会党は161議席に止まった。民主自由連合(中道)は80議席、欧州エコロジーは52議席。フランス(72議席)では、右派の民衆運動連合UMPが29議席(得票率28%)、社会党14議席(同16.8%)、欧州エコロジー14議席(同16.2%)、中道MoDem 6議席(同8.5%)、左派戦線(共産党など)4議席、国民戦線党3議席で、社会党の低迷と欧州エコロジーの躍進が目立った。投票率はわずか40.5%。
●インターネット切断は違憲
憲法評議会は6月10日、違法ダウンロードの罰則としてインターネット接続を切断する行政措置(5月に成立したインターネット法による)は違憲と判断した。憲法評議会は、ネット接続を国民の基本的権利と認め、司法によってのみ切断が可能とした。